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日本全体の発電所の最大出力(能力)と最大電力の推移 PDF 印刷

原発(原子力発電所)は、日本の電力の3割を担う基幹電力である」と政府や電力業界から喧伝されてきました。しかし、福島第一原発の事故以来、「それは本当なのか?」という疑問が挙がっています。

そこで、電気事業連合会の電力統計情報から、日本全体の発電所の最大出力(能力)と最大電力(需要)のデータを収集し、その推移を表とグラフにまとめました。

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↑このグラフを見る限り、「原発が日本全体の電力の3割」を担っていて、「原発がないと最大電力をカバーできない」ように見えます。

ところが、上記の最大出力は「地域電力会社10社の発電所の合計」である。このデータには、電源開発など電力会社が含まれていません。

 

全発電所の合計値ではどうなのでしょうか?

 

そこで、最大出力のデータを統計局のウェブサイトから収集して、再度、日本全体の発電所の最大出力(能力)と最大電力(需要)の推移を表とグラフにまとめました。

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↑上記のグラフで見る限り、水力と火力だけで最大電力をカバーできることになります。地球温暖化対策を考慮しなければ、原発なしでも日本の電力は足りるということです。

 

それでは、これほど大きなバッファを取らなければいけないほどの送配電ロスがあるのでしょうか?

同じく電気事業連合会の電力統計情報に送配電ロス率の古いデータがあります。これによれば、9%程度です。(もし今でもこんなに大きいとしたら、電力を自由化して、小型発電所の分散立地を促し、電力の生産地と消費地を近づけることが急務です。)

 

最大出力とは、発電所が発電することのできるキャパシティのことです。原発が停止したら電力が足りなくなると言われているのは、火力発電の能力の問題ではなく、燃料確保が難しいためでしょうか?

このデータを見る限り、地球温暖化対策と燃料確保の問題がクリアできれば、数値上は原発なしでもエネルギーは確保できることになります。

Q&A

エネルギー保障のために原発も必要?

エネルギー保障上、最も重要なのは、国産化です。燃料や技術を輸入しないと成り立たないものは、世界の政治・経済情勢に大きく左右されるためです。エネルギーを輸入と国産で分けると、

  • 輸入:火力、原子力
  • 国産:水力、風力、地熱、太陽光などの自然エネルギー

となります。したがって、エネルギー保障のためなら、後者を推し進めるはずです。

自然エネルギーが不安定で原発を代替できないから?

環境省は、国内で自然エネルギーを導入した場合にどの程度の発電量が見込めるか、試算した「平成22年度 再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査報告書」を公表しました。

本書によれば、自然エネルギーの中でも、風力発電は、北海道、東北地方に適地が多く、稼働率が低いとしても、最大で原発40基分の発電量が見込まれると試算されています。

適地については、Google Earth上で「再生可能エネルギー導入ポテンシャルマップ(平成22年度)」を見ることができます。このマップには、風力だけでなく、水力、地熱、太陽光など各種の再生可能エネルギーの適地も載っています。

最もコストパフォーマンスがよい発電が原発だから?

経済産業省、資源エネルギー庁などの政府資料では、原発が最もコストパフォーマンスがよいことになっています。しかし、政府資料に載っているコストは、何の事故や故障などの不具合もなく順当に開発、運転できた場合の試算コストで、実績ベースではありません。

政府から電力会社への莫大な補助金、政府から地元への莫大な補償金、不具合が発生したときの追加コスト、事故時の対策費や被害者への補償金などは含まれていません。

これらを含めた実際のコストの情報は、もちろん公開されていません。(公開すれば、政府が国民を騙していたことになります。そのため、政界がドラスティックに再編されて、当時の政府与党が悪者だったということにしない限り、公開されることはないでしょう。)

そのため、実際のコストを考察している専門家の情報へのリンクを随時、下記に追加していくことにします。